西国三十三所巡礼のご案内 <滋賀県編②>
滋賀県内にある第三十番札所「竹生島 宝厳寺」、第三十一番札所「姨綺耶山 長命寺」、第三十二番札所「繖山 観音正寺」をご案内します。
宝厳寺は、琵琶湖に浮かぶ竹生島にあり、西国札所の中で唯一島にあるお寺です。
竹生島へは長浜港、今津港、彦根港から船が出ています。片道30分程で到着します。出発する港によって島での滞在時間は変わりますのでご注意ください。
周囲2kmの小さな島で、島内には民家は一軒もありません。お寺の方や土産物店の方も船で通われています。
竹生島には宝厳寺と久夫須麻神社があり、神の住む島とも言われおり、ご詠歌では、竹生島はまるで湖に浮かぶ七福神の宝島のようにさえ思えると詠われています。
観音堂の唐門は、豊臣秀吉が大阪城に建てた極楽橋の一部で、現存する大阪城遺構として注目されており、とても美しい建物です。秀吉が建てた大阪城は徳川家康によって壊されているので、当時の姿を見ることができるのはとても珍しく、城好きにはたまらない建物です。
他にも秀吉の御座船「日本丸」の骨組みを利用した船廊下をはじめ、見どころがたくさんある島です。
竹生島の船着き場からは本堂までは165段の階段がありますので、車いすの参拝は難しいです。乗船場所のスタッフさんに車いすの参拝方法をお聞きすると、車いすの方は船に乗る際、一旦車いすから下りて情勢んする必要があるそうです。竹生島に到着してからは、下船した先にあるお土産屋の前辺りから本堂に向かって参拝されている方もいらっしゃるとお聞きました。
長命寺は、琵琶湖の東岸すぐそばの長命寺山の中腹に建ち、麓から本堂まで808段の険しい石段が続きます。駐車場からだと100段程です。木々に囲まれて山と一体となっている感じがします。
ご本尊の千手十一面聖観世音菩薩は、健康長寿、無病息災を授けて下さるので、寿命長命を祈願される方が多いそうです。
車いすの方の参拝について、お寺の方にお聞きすると、駐車場から本堂へは階段しかないそうで、車いすの方の参拝は難しいと思います。
車で行かれる場合、お寺に通じる道の麓の所で大型車が通れないよう柵があり、幅が狭いのでご注意ください。また、駐車場までの道は急な上り坂で、対向車とすれ違うことができない程の道幅となっていますので、こちらも注意が必要です。
観音正寺は、605年に聖徳太子が創建され、聖徳太子の人魚を救った伝説も残るお寺です。
本尊はインドの白檀で彫られた巨大でとても温和なお顔をされた観音像が鎮座しており、心が癒されます。また、観音正寺は縁結びの祈祷道場としても有名だそうで、老若男女問わず参拝されています。
観音正寺は標高約433mの繖山の山頂にあるため、1530~50年代の鎌倉・室町時代には山城だったそうです。山のあちこちに屋敷跡が残っています。
表参道の駐車場から本堂までは石段を440段登ります。裏参道の駐車場から本堂までは徒歩10分ですが、砂利道になっています。
車いすの方の参拝方法についてお寺の方にお聞きしたところ、とても丁寧に教えていただけました。車で行かれる場合、裏参道から入ります。林道のゲートで係の方に車いすであることを伝えると、境内のすぐそばで駐車することが可能だそうです。なお、本堂には数段の階段があります。
裏参道から駐車場までの道は急な上り坂で、対向車とすれ違うことができない程の道幅となっていますので、ご注意ください。
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